スマホ活用術/アプリ紹介 | 2014年12月27日 | 6,425 views | Posted by harnya
はーにゃです
※あれれ。。。すみません、まだ編集途中だった投稿がなぜが自動公開されてしまったようです。カメラ機能だけでというタイトルなのにアプリ使ったケースが入ってしまいました。
すみません。公開してしまったので、一部追加編集してSkitchを使った事例もそのまま残します。すみません。
すみません。公開してしまったので、一部追加編集してSkitchを使った事例もそのまま残します。すみません。
スマホやタブレットを活用して家庭や地域で生活支援シリーズ
「カメラ機能だけでここまでできる」の第2回目です。
第1回目の記事はこちら
【その場で写真撮影して活用】
以前、こんなお話しを聞いたことがあります。
学校の登下校で使っている横断歩道で信号のことをお子さんに教えていたお母さん。大きな交差点の反対側の信号を指さしてもたくさんの信号や車の往来、なかなかその方向が分からず、信号の理解に結びつかなかったそうです。
支援校の先生に相談したところ
「私がひと肌脱ぎます」
と現地まで出向いてくださったそうです。
その時、先生が手に持っていたのは長い棒の先につけられた大きな大きな矢印。
↑
そして反対側の交差点の信号の真下で
「○○ちゃ~~~ん、ここ!!!この信号見てね~」
と信号を矢印でさしました。
それを見ていたお子さんは大きな矢印のおかげで見るべき信号が分かり、信号の理解へ一歩前進したそうです。
とても熱心な先生で感動的ですね。
ただ、すべての先生にそれができるわけでもありません。
では、お母さんや支援者ひとりで伝えたい場合、どう工夫する?となると?
これまでなら
1.デジカメ持参で交差点に行き写真を撮る
2.PCに取りこみ、プリントアウト
3.パウチ
4.現地で写真を提示して見てもらう
という手順だったでしょうか?
そうです、前置き長いですが、スマホやタブレットがあればその場で写真を撮って
「ここだよ」
で済んでしまうのです。
【写真撮影したものを別の場所に持ち出して活用】
トイレです(笑)
日本のトイレは本当に多機能ですごいですね。
でも、多機能がゆえ、「どこをどう触れば流せるか」が分かりづらいことが多いと思います。
以前長男がファミレスのトイレでウォシュレットのボタンを押してしまい、トイレを水浸しにしてしまったことがあります。
その後彼はトイレのボタンがどれなのか不安に思い、私も一緒にトイレに来てほしいと表現するようになりました。
でも、その時の彼の気持ちは
「一緒にトイレに来て入ってほしい」
わけではなく
「流すボタンを知りたい」
なのですから、そこを伝えてあげようと思いました。
その時は幸い?男女兼用のトイレだったので、先に私が入ってこの写真を撮影。
その後長男に写真を見せて
「このボタンで流します」
と伝えました。
それはそれは真剣に見ていました。
そして無事何事もなくトイレを済ませて出てくることができました。
もしトイレが男女兼用でないのなら、お店の男性スタッフにお願いすればいいと思います。
「この子をトイレに連れて行ってやってください」
とお願いしなくても、流すボタンの写真を撮ってきてもらうだけですから、お互いに気持ちも楽ですし、写真をお願いされたスタッフさんもきっと「支援」について考えるきっかけになると思います。
異性でお出かけする際の高いハードルもこのような方法で低くすることが可能だと思います。
プールや温泉等の更衣室のロッカーなども、閉めた状態、開けた状態、コインを入れる場所、鍵、など4つくらい写真を撮ってもらって順番を伝えることで問題なくひとりで着替えられる方もいらっしゃるでしょう。
【写真を活用するその他事例】
・外出先で「はぐれてしまった場合はここで待ちあわせましょう」という写真を分かりやすい場所で写真に撮ってもらい、ご本人の端末に入れておく(私は自分がそこに立っている写真を撮ってもらっています)
・駐輪場に停めた自転車の番号を写真に撮っておく
・支援者側がはぐれた時のことを考えて外出時に一枚ご本人の写真を撮っておく
・パソコンで検索した経路や本で調べた行先情報などを写真で撮影して持ちだす
・お店や施設、職場などの掲示物を写真で保存しておく(臨時休業の日や予定変更、セール情報、イベント情報など)
なども可能だと思います。
「空間を切り取って手元で見れる」
やっぱりこれはすごいです。
【カメラのビデオ機能を活用】
つづいてはカメラ機能で「ビデオ」を使う場合をご紹介します。
ビデオ機能で一番良いと感じるのは
「画像と一緒にスピードを伝えられること」
だと思います。
以下は息子たちが毎日一緒に歯磨きしている自作動画です。
ペーパークラフトの歯型を作成し、それで歯磨きを実演しているところを動画に撮りました。
歯磨きアプリも色々と試しましたが、息子たちにはこれが一番分かりやすいらしくこの動画を自ら選んで2人で並んで動画をみながら歯磨きしています。
歯磨きやお風呂など手順を伝えることはできても「スピード」は難しいですね。
気付くとどんどん早くなっていくことが多いかと思います。
動画と一緒に歯磨きすることでじっくりと歯磨きしている息子たち。
すっかり仕上げ磨きは不要になりました。
すっかり仕上げ磨きは不要になりました。
長男は学校に持ち込ませてもらっている生活支援専用のタブレット内に保存されているこのビデオを使って学校の歯磨きも行っています。
これはお風呂でも活用可能です。
さすがに裸を撮影することはできないので、服を着たままで本人にお風呂の手順を実演してもらい、動画撮影したものをお風呂で見ながら体を洗う。
上手に良いスピードで洗えている自分の姿を観ながらのお風呂。
本人が望むならずっとそのビデオを使い続けてもいいのではないかと思っています。
(もちろん防水はしっかりと!うちは端末をジップロック式の防水ケースに入れてお風呂に持ちこんでいます)
【カメラ機能のみを活用するメリット】
・スマホやタブレットには標準で搭載されている機能なのでアプリが不要
・撮影した写真や動画を活用するだけなら通信回線も不要
・OSや機種などまったく気にせず支援者や本人の持っている端末で即活用可能
・使い方が簡単なので当事者も自らのコミュニケーションツールとして活用の可能性あり
・写真や動画を共有しておけば、端末が変わっても普段と変わらず活用することが可能
機械オンチだからなかなか・・・
という方も、ぜひカメラ機能を活用してみてください(^-^)
彼らとのコミュニケーションを考える良い機会にもなりますよ。
【アプリで写真に書き込んで活用】
写真を活用していくと、「ちょっとだけ写真に書き込めたら」という場面も出てきます。
ここからはアプリで簡単に写真に書き込んで活用する例です。
Skitchは書き込みアプリの定番です。
↓の動画のように写真や画像に気軽に書き込むことで「空間を分かりやすい形」で伝えることができます。
以下の写真は私が次男にルールを伝えたい時、写真を使った例です。
東京ではエスカレータに乗る時、歩いて登る人が右、立ち止まる人は左に立ちます。
(本当は全員立ち止まるべきという流れになりつつありますが)
次男の登校時、このことを伝えようと
「左に立つんだよ」
と身振り手振り、そして話し言葉で伝えましたが、まだ左右がはっきりしていなかった次男は右に立ってしまったりしていました。
特に朝は混雑しますから、小さい子が右に立っていると危ないです。
本人もそのことを体で感じていますから、エスカレータに乗る前に振り返って
「こっち側でいいんだっけ?」
「こっち側でいいんだっけ?」
という顔をするようになりました。
「お、これはどっちに立てばいいのか知りたいと思い始めた瞬間!」
と感じ、次男に左に立つよう促し、正しくエスカレーターに乗れているその姿を後ろから撮影しました。
そして「Skitch」で写真のように○と×を書き込んで見てもらいました。
そしたら拍子ぬけするくらい簡単に理解した次男。
その写真が彼の頭の中に画像として記憶されたようで、エスカレーターの前で一瞬考える顔をして、きちんと左に立つことができるようになりました。
こちらは不安な息子を助けた一枚の写真です。
事情があり、どうしても急にバスに乗らなければならなくなったことがあります。
次男は過敏で不安の強い子なので、乗ったことのないバスに乗るのを嫌がりました。
でも色々話してどうにか乗ってもらうことに。
その時にバス停の路線図を乗る間際に写真でパシャリ
車内でそれを見てもらい、
「今ここ。ここで降りられるよ」
とこれもSkitchで線を引きながら伝えました。
いくつかのバス停が過ぎる頃、次男は穏やかな表情になりました。
その後はオヤクソクですね。
ピンポンのボタンが気になりだして押したがります(笑)
「そのボタンもここで押せるよ」
この写真がそこでも役に立ちました。
写真で示してもらうことに安心感のある息子は、しばらくしたらもう写真を見ることもなく気持ちよさそうに車窓からの景色を楽しんでいました。
(なので、横線は途中までしかありません)
こういうことは日常いくらでもあります。
母親が男の子を連れて外出する際の「あるある」ですが、
お母さん自身がトイレに行く時困るんですね。
「ここで待っててね」と言っても、出てくると子供いない・・・・みたいな(笑)
写真にしたらどうだろう?
とその場の写真を撮って見てもらいました。
これも「あるある」ですが、もう信じられないくらいのスピードでトイレを済ませ(笑)出てみると。。。
なんと、いましたよ、わが息子!
その後は、お母さんがトイレに行ってる時はあちこち行くとお母さん困るらしいって分かってくれたようで、足型のままいるわけじゃないですが、近くで待っていてくれるようになりました。
そうそう、身動きひとつせず、そこで待っててほしいわけじゃないのです。
近くにいてほしいらしい。。と伝わるだけでいいんですよね。
何度も繰り返し話し言葉で伝えたり、手間ひまかけてカードを自作したり、、、
どちらも必要ない時代になりつつあると思います。
本人も楽に理解できるし支援者の支援のハードルもぐんと下がる。それがカメラ機能だと思います。
カメラ機能を使うことで、「空間を切り取ってその場で」見てもらえる。
それがとても分かりやすいようです。
それをこちらが続けることで、我が家では彼らからの発信にもカメラを使ってくれるようになってきています。
カメラを使うことに関してはプライバシーの問題など超えなければならないこともあります。我が家ではだからと言って取り上げるのではなく、逆にどんどん使ってもらって、ルールもその場で繰り返し伝えています。
本当に面白い使い方するんですよね、子供たちって。
先日は空手の帯の上にスマホを乗せて家の廊下で帯を引っ張りながら「しゅっしゅぽっぽ~~」
と天井を映して遊んでいました。
思わず感心しました(笑)
私自身も最近はPCやタブレット等の使い方を質問されたら動画を撮影してそれをLINEやメッセージで送信することが多いです。
道順を聞かれたらストリートビューの映像を動画にしてそれを送ります。
買い物を頼まれて、どっちがいいか迷ったら、写真を撮ってLINEで送り、本人に選んでもらいます。
コミュニケーションにカメラ、もう当たり前になりました。
長い長いエントリーとなってしまいました。
最後までお読みくださり、ありがとうございます