スマホ活用術/アプリ紹介 | 2012年04月02日 | 80,575 views | Posted by harnya
はーにゃです
今回はいつもと違う「親子」の形からスマホやタブレット端末についてのご紹介です。
「自分と子供」ではなく、「自分と親世代とスマホ(今回は特にタブレット端末)」ということで考えてみます。
年配の方にも使いやすいタブレット端末
最近実家の母とスカイプでビデオ通話をしています。
これがとてもいいんです。
私には遠く離れて一人暮らしをしている79歳の母がいます。
持病もあり、あまり体が強くない母のことは心配ですが、帰省できるのは年に1回がやっとです。
いつも母のことは気になっていて、長電話して様子を把握するのが今までの習慣でした。
それだって一昔前までの高い長距離電話料金がかかった頃に比べればはるかに安く(というかファミリー割引なので現在通話は無料)、便利になったのには違いありません。
しかし、やはり電話だけではどうにもならないことがあります。
実は、少し前に母が心臓の痛みを訴えてうちに電話をしてきましたことがありました。
すぐ母と同じ町に住む兄弟に連絡をして様子を見に行ってもらったりしました。
私も母の様子が心配で、母が寝る寸前まで、そして起きた頃に再度、と電話で何度も安否を確認しては近くにいられないジレンマでやきもきしていました。
ケータイのテレビ電話機能もたまに使ったりしていますが、長時間は金銭的に無理。
あ~こんな時につなぎっぱなしでテレビ電話できたらいいのに。。。
と思ったのが「母へタブレット端末を」と思ったきっかけでした。
PCやケータイは難しくてもタブレット端末なら直観的に使える
年配の方でもPCやケータイを使いこなしている方もいらっしゃると思いますが、うちの母はどちらも苦手で、PCは少し教えてみましたが結局全然使えず、ケータイも通話が精いっぱいで、メールも使えません。
スカイプなどでビデオ通話できたらいいのに。と以前から思っていたものの、PCを使えない母には無理だな。と思ってきました。
でもここ数年でスマホやタブレット端末が普及し、我が家の次男が2歳の頃から簡単に使っている姿も見ていたので、これなら母でもいけるかも?と思って、私が使っている端末と同機種(あとで使い方を説明するときのためにも同じのがいいと思い)を母にプレゼントしました。
母本人には
「インターネット回線を契約して、パソコンみたいなの送るからテレビ電話しようね。全部こっちでやるから」
とだけ言って後はこちらですべて用意しました。
その時に私が行った準備は以下のとおり
1.ADSL回線の契約を代行
母はヘビーユーザではないので、光回線は必要なしと判断。電話回線がそのまま使えるADSLにしました。
母の住む場所でADSL回線が使えるか調査し、一番安いプランを探して契約手続きを代行しました。
今は離れて暮らしていても簡単に手続きできるんですよね。母の場合は一年目はほとんど月額0円というものを選択しました。私が帰省した時にも今まで実家になかったネット回線があれば仕事ができる。これは大きい。
2.端末を白ロムで購入
母は基本的に自宅のみで使う予定なので、キャリア(携帯電話会社)の契約やモバイル接続用のSIMは不要。契約予定のADSLのみで接続するため端末だけを購入。使用方法の説明がしやすくなるだろうと、今回は私が使っているGalaxy Tab SC-01Cを購入しました。もう型落ちなので2万円程で買えました。
3.母用の端末を設定
・スカイプアカウント、Gmailアカウントを母用に新規作成して設定
・手書き入力IMEを設定
・青空文庫をインストールして、何冊かダウンロード済みにしておく
・その他使うかもしれないアプリを入れておき、設定まですませておく
4.使い方ビデオの撮影
端末を実際に使ってみている様子とその使い方について説明している様子をビデオに撮って、そのビデオさえ見ればとりあえず電源のON、OFFや簡単な使い方ができるようなマニュアルビデオとして端末に入れておきました。「届いたらこのビデオを見てね」とメモをつけておいたら母はひとりで見ることができたようです。
5.兄に頼んでADSLを無線LANで使えるようにしてもらう
これは近くに兄が住んでいるからできたことですが、ADSLが開通になった後、兄に無線LANルータを買ってきてもらって、設定するように頼みました。こればっかりは遠隔ではどうにもならないので。
ここまで準備した結果、、、、母と数日に一回ペースでスカイプでビデオ通話しています。
そして元来かなりの本好きである母が毎日のように青空文庫で名作を読んでいるらしいです。
先日は「走れメロス」を何十年かぶりに読んだら感動して涙が出た と報告してきてくれました。
本が好きでもひとり暮らしで近くに図書館がなければ気軽に借りに行くこともできないし、買ってばかりだとスペースの問題やお金の問題もあるので、最近はあまり本を読まなくなっていた母。
母にとっては無料でダウンロードできて、文字サイズを簡単に変更できる点も気に入ってるようで、端末のサイズも最適なようです。
使い始めて2か月弱。何度か接続などのトラブルもありました。
その都度電話で説明しながらどうにか復旧。携帯での通話も無料なプランのまま残してあって、その上同じ端末を使っているというのも強みだと思います。
これがPCだったら無理かもな~としみじみ。
今後母の体調がすぐれない時などはスカイプつなぎっぱなしで仮想同居状態にしようと思っています。
お年寄りにも優しい理由
・起動が早い
・直観的に操作できる
・簡単に持ち運べるのでベッドサイドから台所まで家中どこでも使える
・うまく活用すれば端末代以外にお金がほとんどかからない
・孫が遊びに来た時にも間違いなく端末が人気になる(笑)
ざっとこんな感じでしょうか?
その他の可能性
・Google chrom to phoneで遠隔ブラウザ操作(androidのみ)
調べ物をしてほしいと頼まれた時とか、今まではFAXで送ったり郵送したりしていましたが、母のGoogleアカウントを私が管理しておけば、Google chrom to phoneであっという間に母の端末にwebページを表示させてあげることができる。これはかなりすごいと思います。
・Evernoteでデータ共有
共有ノートブックを使って、私がスキャンした書類や写真などを簡単に母に見せることが可能
・スカイプでテレビ電話
特に体調不良などで心配な時や、誕生日、運動会などを実況中継
誕生日のケーキのろうそくを吹く瞬間や運動会の孫の出番など、家にいながらにして参加してもらうことができます
・Google latitudeで居場所確認
モバイルでの利用もあり、という場合には活躍するでしょうね
・入力は手書きもあり
今回は有名な7notes with mazecを導入しました。
キーボード入力に慣れていない人でも手書きなら大丈夫ですよね。
私も使ってみましたが、認識率も高くてすごいですね。
ひとつ残念に思うのは、数年前に他界した父のこと。
頑固で外出があまり好きではなかった父でしたが、電話は大好きでした。
父が生きていれば、タブレット端末を必至に勉強して使いこなし、毎日のようにかけてきただろうな~と思います。
母には今の自分にできる親孝行を、無理のない範囲で続けていきたいと思います。
スープは冷め切っちゃう距離だけど、心のつながる距離でいたい
我が家にとってスマホやタブレット端末が、そんな思いをかなえてくれる大事なツールになりつつあるのは間違いないです。