スマホ活用術/アプリ紹介, 子育て/療育情報 | 2014年06月24日 | 15,985 views | Posted by harnya
はーにゃです
すっかりスマホユーザの中で浸透したLINE。便利な反面LINEでのいじめやトラブル、依存などについても毎日取り上げられるようになってきています。
しかしながら、使い勝手の良さは抜群で、コミュニケーションの方法として若い人だけでなく主婦層などメールにすっかりとってかわりつつあると言えるでしょう。
LINE (無料)
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以前LINEでのコミュニケーションについて書きましたが(過去の記事はこちら、その後自閉症の長男とのコミュニケーションとして定着してきたのでご報告かねて記事をアップしたいと思います。
話し言葉以外の方法を取り入れたコミュニケーション
我が家の長男は重度の知的障害を伴う自閉症の高校生です。
小学校を卒業する頃まで彼とのコミュニケーションは「話し言葉」が中心でした。
今思えば双方向のコミュニケーションとは言えないものだったように思います。
決して流暢にお話しできるタイプではなく、発語は単語~長くても3語並ぶのが精いっぱい。
言葉のキャッチボールはほとんどできません。
小さい頃は言語訓練も長期に渡って真剣に取り組んできました(汗)
しかし、中学に入って思春期にさしかかった頃から、
「彼にとって少しでも楽にコミュニケーションできる方法を」と
彼とのコミュニケーションを見つめ直し、本格的にカードや筆談など、いわゆる「おしゃべり以外」の方法をどんどん取り入れて来ました。
そしてここ1年半程はLINEを使って意思表示をしてもらうことができるようになってきています。
LINEの分かりやすさ
ご存知のとおりLINEは
「吹き出し形式で会話ができ、相手が誰なのか分かりやすい」
という特徴があります。
長男は知的面も重く、書字が厳しいので、書いて伝えることもなかなか難しいようです。
せっかく書いても相手が読めないことも多い上に、書くことに集中しなければならないので思いを表出するのはさらに難しくなってしまうのです。
こちらから何かを伝える時や彼に質問する時は紙でも端末でもいいのですが、長男からのコミュニケーションは書字をしなくてよい「タブレット」を使っています。そして彼の言葉を表現するために一番多く使っているのが特別な支援アプリ等ではなく、何を隠そうあの「LINE」なのです。
LINEを使って目の前で筆談
我が家でよく見かける光景になりましたが、長男と何かを決める時等に親は自分のスマホ、長男はタブレットを持って向い合ってLINEで会話しています。
長男は伝えたいことがあるとおもむろにタブレットを持ってきて私の前で「友だち」の中から「おかあさん」を選択してトーク画面に入力しはじめます。
これが
「お話ししたい」
の合図です。
長男から送られてきたLINEのメッセージに私は 彼の分かりやすい言葉で返信します。
複雑な話しになったり、絵を使って伝えたい場合は紙に書いて見てもらうこともあります。
話し言葉だけで返事することもあります。
今は忙しいから、何分後まで待ってくださいと待ってもらうこともあります
(その時も長男はスマホのタイマーを設定して待ってくれます)
LINEだけですべてのコミュニケ―ションをしているわけではないのですが、話し言葉だと双方とも一方通行になってしまいがちだったり、オウム返しになってしまいやすい長男が目に見える形で「残る会話」を表現する方法としてLINEはもはや欠かせないものとなっています。
家族以外とのコミュニケーションにLINEを使う
移動支援でお世話になっているヘルパーさんとのやりとりにもLINEが活躍しています。
移動支援の行先については、以前は本人と相談して決まった内容を親が代理でメール連絡しておくか、当日ヘルパーさんがやってきてからお伝えすることが多かったです。
長男がLINEを使い始めた頃、ちょうどヘルパーさん達もスマホを持っている方が増えていましたのでLINEで直接本人とやりとりしてくださらないか頼んでみました。
今までお願いした全員のヘルパーさんが快諾してくださり、それからは長男が移動支援の前日夜、自分でヘルパーさんに行きたい場所、食べたい物、乗りたい物などをメッセージとしてLINEで送っています。
そうすることで私が仲介する場面はぐっと減りました。
それと同時に一緒に決めていた時とは全く違う面が出てきて驚いています。
いつも言われたまま好きな場所に出かけていた彼が(元来外出が大好きなので提案された外出先も基本全部好き)
ヘルパーさんの特性をかなりよくつかんで行先を決めているということが分かってきました。
Aさんは若くて元気なので遊園地
Bさんとはゆっくりと公園のボートに乗る
Cさんとはプール
などです。
前日にじっくり考えるので慌てることもなく思いの深いところが表出できているように思います。
ヘルパーさんもそんな彼の姿をとても喜んでくださっていて、前日の行先決め以外にも話し言葉では誤解が生じやすいことやきちんと気持ちを選択してもらいたいことなど「見えた方が」コミュニケーションを取りやすいと思われる場面でLINEを使って目の前でやりとりしてくださっているようです。
(最近は彼のプライバシーにかかわるのであまり彼のLINEの画面は見ないようにしていますので想像ですが(笑))
他にも LINEの画面をアナログで紙に出力し持ち歩いています。
そうすることでLINEと同じテンプレートを使って吹き出しに言葉を書き込み、筆談も可能です。
そのテンプレートを使えばだれでも彼と会話ができるのです。
私はLINEとまったく同じものを使いたかったので自作してしまいましたが、おめめどうさんでは随分前からそのようなメモを販売されています。
おめめどう おはなしメモツイン
紙のメモも併用することで
LINEを使わない人ともやりとりできる、
LINEがバッテリー切れなどで使えない場面でもやりとりできる
絵やシンボルなどを使いたい場合でもささっと書ける
という利点もたくさんあり、コミュニケーションがより「楽に」できるようになっています。
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次回は
LINEを使う上での注意点
入力システムのこと
スタンプや音声、動画、位置情報、写真なども活用
ひとりグループという使い方で学校でLINEを活用する
などについて書いてみようと思います。