子どもの「iPhone/iPadハマりすぎ問題」に対応する

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スマホ活用術/アプリ紹介 | 2012年03月09日 | 66,075 views | Posted by vochkun

 子どもに大人気のiPad。うちの子どもたちもiPadで遊ぶのが大好きです。

 我が家ではiPadの学習利用に取り組んでいますが、それとは別に余暇として自由に遊ぶ時間も設けています。

 ところが、あまりに楽しすぎるせいか、ほっておくと延々といつまでも遊び続けてしまうという問題が出てきました。

 知育アプリが中心とはいえ、こんなにも遊び続けて大丈夫なのかと心配になり、知り合いのパパさん・ママさんに聞いたところ、同じような悩みを抱えている親御さんが意外に多いことが分かりました。

 そんな折、こんな気になる記事を見かけました。

電子機器の使用頻度高い子供ほど感情を読むのが苦手=米調査 – WSJ日本版 
(※現在は会員向けコンテンツ)

 12歳以下の子供にとって、電子機器を使用して同時に複数の行為を行うことは、社会的・情緒的発達に悪影響を及ぼす可能性があることが、新たな調査で明らかになった。そのシンプルな対処方は直接会話することだという。

 米スタンフォード大学の研究者が、8~12歳までの3461人の女児を対象に、電子機器の使用習慣と社会的・情緒的状態を調査した。

 数年前にTVや新聞などのメディアを賑わした「ゲーム脳」の話も記憶に新しいところですが、もし上記の記事が本当だとしたら親として心配ですよね。

 また一方で、まったく逆のことを主張している研究者もいるようです。

「注意欠陥障害」を改善する有効な方法はTVゲームすること

 ADD傾向のかたが「集中力」をつけたい場合、最も簡単で有効な方法は、「興味を持つことをする」です。ADDの改善法には「テレビゲーム法」というものがあります。テレビゲームに興味を持ち、熱中するようになることでADDが改善するというわけです。

 もちろん、テレビゲームだけにいくら集中していても、無意味、あるいは有害です。この療法のポイントは、「好きなことに集中する」という脳内神経システムを向上させることで、テレビゲーム以外の他の事柄(例えば勉強や仕事など)にも集中できるようにすることです。

 いったいどっち本当なんだ!(^^; という感じですが、私自身は(多くの専門家が指摘しているように)電子機器の使い過ぎやビデオゲームのやり過ぎが原因で、子どもの情緒的発達に悪影響がでるというのは少し根拠が薄い話のよう思えます。

 ただ、ゲーム等で遊ぶ時間が長くなるあまり、子どもの成長にとって必要な他の活動時間が削られてしまうのは、やはり問題なので、何事もほどほどにしておくのが良いのでは、と思ってます。

 ということで、我が家では少し前からiPadの利用を制限することにしました。本当は親がいっしょに付いてあげれば良いのですが、毎回付きっきりというわけにはいかないので、iOSの機能を利用することにしました。参考までにそのやり方を紹介します。

パスコードロックで勝手に使用できないようにする

 まず、子どもが勝手にiPadを遊ぶことができないようパスコードロックをかけてしまいましょう。

 「設定 > 一般 > パスコードロック」で4桁の暗証番号を入力します。

 設定したパスコードを忘れてしまうと、iPadが使えなくなってしまうので注意してください。

 「パスコードを要求」の時間設定は15分くらいがオススメです。こうすると15分間操作をしないと自動的にロックが掛かります。

 また、「データを消去」はオフにしておきましょう。これをオンにした場合、子どもが無理やり解除しようと10回連続で失敗した場合、iPhone/iPadが初期化されてしまいます(大汗

 これでパスコードロックがかかりますので、お子さんが勝手にiPhone/iPadを使用できなくなります。あとは親が遊んでも良いと認めたときだけ「大人の力は凄いんだぞ」とばかりにドヤ顔で解除してあげます。

タイマーで終了時間を通知

 次に長時間遊び続けるのを防ぐために、タイマーをセットします。30分や1時間など所定の時間が経過したら「終わりの時間ですよー」と通知してくれる仕組みですね。

 iPhone/iPod touchに標準で付いている「時計」アプリにはアラーム機能が付いているので、これを利用することができます。

 ただ、iPadには何故か「時計」アプリが無いので、他のアプリで代用します。私はこちらで紹介した「TIME TIMER」というアプリを使ってますが、他にもいろいろあると思いますので探してみてください。

 以上で子どもの利用を制限するためのシステムが出来上がりましたが、このままだと単に「iPadで遊びたーい」と四六時中せがまれる事になるだけで、根本的な解決にはなりません。別途、運用の仕組みを考える必要があります。

ゲーミフィケーションの仕組みで解決

 我が家の場合は「トークン」を使った非常にアナログ的な方法で運用しています。

 子どもがお手伝いをしたり、勉強を頑張ったり、身の回りの事を自分でできたりなど、何か良いことをする度にトークンをあげて、そのトークンが5個たまったら「iPadで遊んでいいですよ」という風にしています。

 この仕組みを実現するため、下の写真のように数字の書かれた紙を用意して、壁など見やすい場所に貼っておきます。そして、トークンの代わりに100ショップで買った丸い形のシールを使っています。

 この写真の例でいうと、シールが5個たまったらiPadで遊んでOK、そして35個たまったらご褒美として葛西臨海公園(長男の一番の人気スポット)に遊びにいく、という感じになります。

 先日のこちらの記事で紹介した「ゲーミフィケーション」の話とも通じる部分がありますが、こうやって目標を「見える化」することにより、子ども自身も楽しみにながらお手伝いをや勉強を頑張るようになるので、まさに一石二鳥ではないかと思います。

 全ての子どもが上記の方法で上手くいくとは限りませんので、お子さんに合わせて組み替える必要があるとは思いますが、何かしらの参考になりましたら幸いです。

この記事を書いた人:
Naoya Sangu @vochkun

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