スマホ活用術/アプリ紹介 | 2013年08月08日 | 10,303 views | Posted by vochkun
7月18日に開催された「広尾学園×iPad×ICT教育カンファレンス 2013夏」に参加してきました。
昨年に引き続き第2回目となる今回のカンファレンスでは、午前中は中学部・高等部の公開授業、午後は林信行氏らによる講演や実践報告など、盛りだくさんの内容でした。
iPadを使った授業
私が参観することができたクラスの中から、特に興味深かった授業を2つ紹介します。
【社会歴史(中学2年)】
「近代史における日本のターニングポイントは?」というテーマで授業がおこなわれました。先生が投げかけた質問に対して、生徒全員がiPadで回答をおこない、その結果が即座にGoogle Drive上の文書に集計・表示されるという使い方は目から鱗でした。その際、なぜその回答をしたのかというコメントも表示されるので、他人の考えに耳を傾けることの面白さ・大切さを知る良い機会になっていたように思います。
この情報共有の即時性はICTを活用するメリットの一つですね。もし従来のやり方で同じ事をやろうとしたら、アンケート用紙を生徒に配る→授業終了後に先生が集計してプリントを作成→次回の授業でプリントを配る、という非常に手間のかかる方法になりそうです。
【理科(中学2年)】
科学に関する最先端の情報から、生徒自身がテーマを決めてKeynoteを使ったプレゼンをおこなうという授業がおこなわれました。まさに、ICTの特徴を活かした「参加型の授業」という感じでした。その際に「信頼性の高い情報を得るにはどうすべきか」という情報リテラシーの問題についても、しっかりと学んでいました。
なぜiPadを使った授業をするのか
全体をみて感じたことは、iPadはあくまでツールの一つに過ぎないけれど、生徒自身が積極的に授業に参加するための媒介ツールとして、とても有効なのではないか、ということです。実際「iPadじゃなくても出来るよね?」という場面もありましたが、楽しそうにiPadを操作する生徒たちの顔をみると、従来までのアナログ的な授業の進め方で、この雰囲気を生み出すのは簡単では無いように思えました。
また、午後の公開ディスカッションで生徒たちが「広尾学園のいいところは、先生との距離が近いこと」と語っていたのが印象的でした。一方の先生方は「ICTを活用することで、生徒と向き合える時間が増えた」とも言っています。授業中以外でも、先生と生徒が気軽にコミュニケーションできる手段として電子メール(広尾学園ではGmailを使用)が活用されていました。
現代は情報化社会と言われているように、様々なIT機器が私たちの身の回りに溢れています。確かにセキュリティやITリテラシーなど配慮が必要な側面もありますが、子どものころからIT機器の正しい使い方を学ぶということは、その子の生涯を支えるスキルになるのではないかと思います。