スマホ活用術/アプリ紹介, 支援 | 2014年12月22日 | 6,852 views | Posted by harnya
はーにゃです
家庭や地域生活でのスマホやタブレットを活用した自閉症や発達障害の方への支援について日々考えている私ですが、
「それって難しそう」
というお声をよく聞きます。
いやいや、そんなことありません。
セミナー等でも私が一番おすすめしているのが
「カメラ機能を使って、画像や写真、動画で彼らとコミュニケーションできる」
ということ。
「iPhoneは持ってるけどLINEや電話くらいしか使ってないのよ」
という方でもカメラ機能は使ったことがあるはず。
いつでも気軽に使えるカメラって実はとんでもなく便利な支援グッズになりうるんです。
特に自閉症の方は視覚優位な方がとても多いですよね。
色んなことを頭の中に画像や映像で記憶していることが多いそうです。
実は私もかなりの「映像思考」。
色んなことが映像で記憶されています。
何かを伝えたい時、伝えてもらう時、映像のまんま相手に表現できたらいいのに
と思う場面がよくあります。
それがスマホやタブレットがいつも身近にあることで実現できるようになってきました。
つい先日こんなことがありました。
長男が
「おかあさん!!!おかあさん!!!」
と自分の部屋からこちらを見ながら呼んでいます
私はパソコンで仕事の真っ最中。手が離せません
私:「なに~??」
長男:「お母さん。。。」
私:「ごめん、書いておいてくれると助かる~」(普段筆談しているので)
長男:「おかあさん。。。。。」言葉が続かない
私:「ごめんね。ちょっと待ってて~」
その後何やらごそごそしています。
そして自分がいつも使っている生活支援専用にしているタブレットを私の方に持ってきました。
見ると壁に貼られた自分のカレンダーが写真に撮られています。
そして彼はそれを指さしました。
実はカレンダーの更新がされていなくて、今日以降の予定が貼り出されていなかったのです。
その写真を撮って私に見せに来てくれたんですね。
「お母さん、カレンダーの日付が今日で終わってる。明日からの予定知りたいから更新してよ」
そんなことを話し言葉で表現することは無理だけど、写真を見せれば一発で通じることが分かったのでしょう。
実は、これは普段私が子供たちにいつもやっていることなんです。
「ごましお・・・・」
息子が言ってきました。
いつもある場所にごま塩がなかったのでしょう。
あ、そうだ。さっき私が料理に使って上の棚に置いたんだ。
私はその場所からズームで台所の棚の写真を撮り、写真を指さして「ここにお母さんが置きました」と伝えます。
「ほら、あそこにあるよ。棚の上。違う違うそこ。その上」
なんて言わなくていいし、わざわざ私が台所まで行って
「ほらここだよ」ってこれ見よがしにお世話しなくてもいいわけです。
他にはこんなことも。。
次男と東京タワーに遊びに行きました。
次男は高所大好きなのでルックダウンウインドウというガラス張りになっている床もへっちゃら。(そりゃ~もうすごい足のすくむ景色が下に広がっているわけですが(笑))
その上で寝っ転がって面白がっていました。
存分に遊んでタワーから降り、あらためて真下からタワーを2人で眺めていました。
「でっかいね~~~~。あ!!!見て!あそこがルックダウンウインドウだ」
小さく見えるルックダウンウインドウ。
視覚優位な次男ですが、場面が変わってあの床がここから見えるということがすぐに理解できなかったのでしょう。私の指さす先をうまく見つけられません。
もちろん私は即スマホを取り出してズームで撮影。
そしてその場所を指さします。
次男大喜び
「ほんとだ~~見えた~~~」
2人でしばらく東京タワーの迫力を楽しみました。
この距離感、とても良いようです。
場面を切り取って手元に表示する
それがこんなに気軽にできるスマホやタブレットは最強ツールだとさえ思えます。
話し言葉じゃなくていいんです。伝われば。
彼らの得意な障害特性をどんどん活用する
使わない手はありません。
つづく・・・