スマホ活用術/アプリ紹介, 活動レポート | 2015年07月17日 | 6,708 views | Posted by harnya
はーにゃです
文京区心身障害福祉団体連合会さん主催の
「聴覚障害者のためのスマホ、タブレット手ぶらで体験会」
終了しました。
難聴で要約筆記を取りながらご参加いただいた方
先天性の聴覚障害の方
中途失聴の方
お子さんに聴覚障害があるというお母さん
支援者の方
などたくさんの方にご参加いただきました。
普段、自閉症や発達障害の方の生活を支えるツールとしてスマホやタブレットの活用方法をお伝えしている私ですが、聴覚障害者向けのアプリをコミュニケーションに活用することがあり、セミナー等でご紹介させていただくこともあります。
そういったことから今回お声をかけていただいて体験会の講師をお引き受けしました。
前半はご紹介アプリの特徴をセミナー形式で実演しながらご説明させていただき、後半、私の方でご用意した端末や、お持ちいただいたタブレット端末等で実際に体験していただいてその場で質疑という形をとりました。
皆さん熱心に聞いていただき、大変にぎやかで楽しい会となりました。
ありがとうございました。
今回持参した端末は以下の9台です
<iデバイス>
・iPhone6Plus ・iPad×2台 ・iPad mini
<Android>
・Galaxy noteⅡ ・Nexus7×2台 ・Xperia
<Windows>
・Surface Pro3
その他、BOSEのノイズキャンセラヘッドホンやキングジムのデジタル耳栓も体験できるように準備させていただきました。
ご紹介アプリの中で皆さんが一番ご興味をお持ちだったのがタクシーをアプリから呼べる
「全国タクシー配車」
でした。
タクシーを呼ぶ
ということが聴覚障害のある方には今まで不可能だったとのこと
タクシーを利用する際はもっぱら
道で手をあげる
乗ったら紙に書いておいた行先を見てもらって出発
とならざるを得なかったそうです。
このアプリを使えば地図上で来てほしい場所を指定し、日時の指定も可能。
行先も事前に伝えておくことも簡単にできます。
他には、「電話メールランチャー」というアプリに大変驚かれていました。
このアプリはメールで送信した内容を相手に電話をかけて読み上げ、返事まで含めた返信をメールで返してくれるアプリです。
他にも「BeWarned」や「子ども静かにタイマー」のような「音を可視化」できるアプリもみなさん興味深々で、端末を持参された方はその場でインストールされていました。
また
「LINE」でテレビ電話ができるということをご存じない方も多く、その場で手話通訳さんと皆さんをつないでLINEやSkypeでテレビ電話を体験していただきました。
こういったサービスを利用すれば、例えば
健聴者が北海道
手話通訳さんが東京
聴覚障害の方が沖縄
というように遠方に離れていても
健聴者←(電話で通話)→手話通訳
手話通訳←(テレビ電話)→聴覚障害者
という形で遠隔の通訳も可能になりますとお話ししたらみなさんとても感激されていました。
普段、手話を使っていらっしゃる方は筆談がもどかしく感じることが多いらしく、
また、健聴者に筆談をお願いしても面倒くさがられることも多いそうです。
UDトークのような精度の高い音声入力アプリの存在にも驚かれていました。
実際、体験タイムには私はUDトークを使った音声入力を活用しながらお話しさせていただいてまわらせていただきました。
今回お話しをお聞きしていて、
手話を使われる聴覚障害者同士のコミュニケーションは「筆談アプリよりも手話をそのまま動画やテレビ電話で」
健聴者からの発信は「筆談よりも音声入力」
と感じました。若い世代は違ったりするのかもしれませんが。
また、端末については電話機能が不要ということで、SIMフリー端末にMVNOのSIMをさして使うという活用方法に皆さん大変ご興味をお持ちでした。
ご紹介させていただいたアプリの資料は以下より閲覧可能です。
6月のセミナーに引き続き、今回も文心連さんには大変お世話になりました。
ありがとうございました