ある日の出来事 | 2016年07月31日 | 10,042 views | Posted by vochkun
うちの高校生の息子は重度の自閉症ですが、トゥレット症候群も合併していて、日常的に音声チックと運動チックが止まらないという困った症状があります。
息子の典型的なチック症状としては、右手を斜め前方に突き出すという動作があって、人混みの中で歩いているときなどは、他の人に手がぶつかったりしないか、いつもハラハラさせられていて(実際にぶつかってトラブルになったこともあり、いっしょに歩くときは、なるべく私が本人の右側に立つようにしてました)、なんとかチックを抑えて欲しいと思っていたのですが、、、
本日、大きな事件?がありました。
息子と私が歩道を歩いていたとき、前方から見ず知らずの家族連れが歩いて来ました。
そのとき、私の前方を歩く息子が右手を斜め前に突き出すいつもの動作をしたので、「あ、ぶつかりそう。危ない!」と思った瞬間、家族連れの中のひとり、高校生くらいの女の子が、突然「いえーい!」といって、にこやかに息子とハイタッチをしたのです。
あまりに突然の出来事に、私も、そして女子高生のご両親もビックリ。
ハイタッチされた息子は何事もなかったかのように、そのままスタスタと歩き去っていき、その女子高生は「友達かよ?!笑」とか自分にツッコミをいれながら笑っていました。
親の私が言うのもなんですが、息子は障害の影響で動きも声も怪しさ満点で、特に若い女性からは、あからさまに避けられることが多かったのですが、見ず知らずの女の子の思いがけない反応に驚くとともに何だか嬉しくなってしまい、こんな記事を書いています。
だからと言って見ず知らずの人とハイタッチをするのを推奨するわけではありません、念のため(笑)
ただ最近、世間では障害のある人達を巡って、悲惨な事件があり、私自身もやりきれない複雑な想いを抱えていました。
そんな時だけに、とても救われた気がして、震えるほど感動しました。本人に届くかどうか分からないけど、この場を借りてお礼を言いたいです。ありがとう。