聴覚優位に視覚支援?その4

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支援 | 2016年05月02日 | 1,864 views | Posted by harnya

はーにゃです

 

前回のお話しの続きです。

重度の知的障害で自閉症の長男は

発語もとぼしく、こだわりや過敏な部分もあまりなかったので

本当におとなしい子でした。

 

それでも私は彼とコミュニケーションしたい。

彼の気持ちを聞きたいとずーっと思いながら子育てしてきていました。

 

FC(ファシリティテッド・コミュニケーション)に取り組んでいるという

ママ達に連絡を取って遠くまで会いに行き、

しばらく長男にも試してみたりもしました。

 

家庭で行っていたアメリカからの療育だって
伝統的なABAからVB(ヴァ―バルビヘイビア)に途中から切り替えたのは

「マンド訓練」という「要求」を言えるようにしていくトレーニングが主軸になっていたから。

 

その先には

 

「本人がきもちを表現でき、まわりの人との関わりも良い状態になっていくはず」

そしてその先には

 

「本人の幸せ」

 

があると信じて疑わなかったから

 

 

でも、、、、

 

本人の幸せを願ってはじめた療育だったはずなのに

 

療育に取り組んでいない時間に焦りを感じ、

コーヒーを一杯のむだけで

「この時間、できることがあるんじゃないか」

と何かに追い立てられるようになっていきました。

 

そしていつの間にか

 

「療育していれば大丈夫」

と、療育の時間は

「親の安心感のため」

のものになり、

 

 

 

「このままでは将来、困りますよ」

「今やらないと」

「まわりに迷惑かけないように」

「甘やかさずにきちんとしつけないと」

 

などと繰り返し繰り返し言われる言葉に

 

最初、ただただ子供に向かっていた私の視線は

何度も顔を両手でつかまれて、

「こっち見て!」

と社会の方向に向かせられていきました。

 

 

そしていつの間にか

「言うこと聞けて可愛がられる障害者」

 

を目指すことが

目標になってしまっていました。

 

これって私だけですか?

 

いや、そんなことないと今は思います。

 

 

そうやって頑張ってきたはずなのに

 

ふたを開けてみたら

 

「赤い果物は?」に「りんご」

 

と回答できても

 

「薬飲んだ?」と聞かれたら「くすりのんだ」とおうむ返しすることしか

できない子に育っていたのです。

 

荒れるようになった長男の苦しむ姿を見て

 

心の中でちゃぶ台がひっくりかえりました。

 

「もう一度気持ちを表現できる方法を真剣にさがそう」

 

そのころすでにタブレットを持っていた私は

「これ使えるんじゃないだろうか」

 

と色々試行錯誤をはじめていました。

 

その後、少しずつ認知されるようになってきていた

LINEがつかえるんじゃない?

 

と使い始めました。

 

「でも彼は見るのが苦手で見ないんだよな~」

 

でも試しに送ってみよう

 

まずは動画から。

 

私の姿を動画に撮ります。

コンビニから

 

「じゃがりこ買いますか?」

の動画を送ります。

 

長男から

「はい」

の動画が返ってきた。

 

もちろん夫が促してくれたんですね。

 

私は「じゃがりこ」を買って帰りました。

 

 

 

ここでどうやら長男の中に何かスイッチが入ったようでした。

 

次はかろうじて読めるひらがなで

 

「ごはんたべよう」

 

打ってみた。

 

長男が食卓にやってきた

 

見てる??!!!

 

あれ??見るの?

 

 

ここで昔の自分の取り組んできた視覚支援を思い出しました。

 

「すわる」のカード

「しずかにする」のカード

「おふろ」のカード

「ゴミすて」のカード

 

他には

「てをあらう」

「うがいをする」

「しゅくだいをする」

 

というスケジュール一覧

 

 

しばらく取り組んでみたけど全然見てくれなかったな~

 

 

ん???

 

 

ん????

 

 

あ~~~~~~~!!!!

 

全部

「こうさせたい」

からはじまってる!

 

 

「言うこと聞いてもらう」

「スケジュールを守ってもらう」

「問題行動をやめてもらう」

 

 

 

 

そりゃ見るわけないわ。

 

視覚支援、、確かに支援だけど、

子どものための支援じゃなくて、

親や支援者のための

「楽に言うこと聞かせるための支援」

じゃんね。

 

 

あと一時期取り組んだFC。

 

「どうしておおきなこえだすの?」

「きもちをおしえて」

「あなたのことが大好きだよ」

 

とか、、、、

まるで彼の状態とかけはなれた質問したり、感動ストーリーもどきしてみてた(笑)

 

そりゃ表現できんって(笑)

魔法を期待してたんだよね。

 

「じゃがりこかいますか?」

 

バッチリ今の彼の心にすとんと入ったんだ。

 

もちろん、年齢があがり、経験が重なったことも大きく関係しているだろうけど、

 

ただでさえ「苦手な『見る』」に「指示」しかないんじゃ見ないわ。。。

 

 

やっと気づいた!

遅!!!自分!!!

 

その頃は次男には自然に視覚的なことをしていました。

しないとそれこそちゃぶ台ひっくりかえっちゃうから(笑)

 

そういう子への視覚支援は

その子がどこに困っているかからはじまって

どうやったら安心できるか、見通しもてるか

をまず考える

 

それに元々視覚が強い子だからもちろん見てもらった方が断然分かりやすい

 

 

思い返してみると、自閉症の子のママ友は結構やってたっけ。

 

道順を地図で書いてみせたり

スケジュールしてたり。

誰に教わったわけでもないのに、そうしてたっけ。

 

彼女たちはちゃんと子どもの方向に向いて育児してたんだな。

 

 

でも聴覚の子は視覚の子の何分の1、もしかしたら何十分の1くらいしか視覚を使えていない

 

そんな子に見てもらうのに、同じ土俵でいいわけがない。

 

じゃ、使わない?

 

いやいや、聴覚の子こそ絶対必要でしょ。

 

だって音声言語でのコミュニケーションだけだと

「指示待ち」への道まっしくらじゃん。

 

うちの長男それで苦しんでるよね。

 

ぜ~~~んぶ言われて動く

もしくは

ぜ~~~~んぶまわりを見て動く

空気読む。

 

それって誰の人生?

 

思春期迎えた時に、

クソババァにいちいち言われたくね~~よ!!

って思った時どうしたらいいの?

 

文句も言えなければ、やるべきことも

「言ってもらわないとできない」んだもん。

 

自分でやりたくても言われないと動けない。。。

バーバルなコミュニケ―ションだけで育児したら

間違いなく「指示待ち」になるもん。

 

言われて動く。

まわりを見て動く

空気を見て動く

 

スケジュール見てもそのスケジュールが自分にはわかりづらければ
まわりを見て動くしかなくなる。

 

でも自分にも見やすくて理解しやすいスケジュールが目の前にあったら?

 

自分から動ける!!!

人のお尻追っかけて行動するより断然いいに決まってる。

 

脱指示待ちしなきゃ!!!

 

 

つづく

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